MAKE IT YOURS · 画像生成の直し方
読んで、試して、
自分の学びを選ぼう。
- 01用途・主役・起きていること・場所・画風・固定する条件の6項目を書き出して頼む
- 02出てきた画像のずれを、伝えていない・詰め込みすぎ・直すたびに崩れる、の3つに分ける
- 03変える1か所と残す部分を書いて頼み直し、直したかを記録する
つくりてラボ作成の練習例・記入用シート付き
登録不要の記入用CSV。Excelなどで開いて使えます。
思った絵が出ないとき、AIは足りない条件を自分で埋めている
「秋っぽいマグカップの写真」と頼んだのに、出てきたのは、横長の画面の奥に小さなマグが置かれ、手前に頼んでいない焼き菓子が並ぶ写真でした。画像生成AIを使い始めた人の多くが、こうした経験をしています。言葉を足して頼み直すと、今度は良かったはずの色まで変わってしまい、何を直せばよいのか分からなくなります。
画像生成AIは、依頼文に書かれていない条件を自分で決めて1枚に仕上げる仕組みです。縦長か横長か、主役をどの大きさで置くか、背景に何を置くかといった、依頼文に書かなかった部分は、どれもAIが補っています。思った絵と違うときは、まずどの条件を自分が伝えていなかったのかを探すと、直す場所が見えてきます。
この記事は、ChatGPTやGeminiで画像を作り始めたものの、思った絵が出ずに同じ依頼を繰り返している人に向けて書きました。読み終えたときに、頼む前に何を決めておけばよいか、出てきた画像のずれがどの種類か、どう頼み直せば良い部分を残したまま直せるかを、自分で判断できる状態を目指します。
題材の雑貨店、依頼メモ、ずれた出力の説明は、すべてつくりてラボが作った架空の例です。出力の説明は、起こりうるずれを練習用に文章で書いたもので、特定のAIサービスで実行した結果ではありません。
ずれの原因は3種類。種類によって直し方が変わる
思った絵が出ない理由は、大きく3つに分けられます。1つ目は、伝えていない条件をAIが補った場合です。縦横比や主役の大きさを書かなければ、AIが決めます。2つ目は、一度に多くの条件を詰め込み、そのうち一部が反映されなかった場合です。3つ目は、直す段階で、変えたくない部分まで変わってしまう場合です。
OpenAIはChatGPTでの画像作成の手引きで、良いプロンプトは長くなくてよく、多くの場合は明確な1〜3文で足りると説明しています。そのうえで、画像の目的、主な被写体、何が起きているか、どこでの場面か、望む画風を押さえ、構図や光、守るべき条件が大事な場合はそれも書くよう勧めています。長い依頼文を書く前に、この項目が埋まっているかを先に確かめてください。
下の表は、当サイトが3種類のずれを見分けるためにまとめたものです。自分の出力に当てはまる行を探してから、直し方を選びます。
| ずれの種類 | 出力に現れる形 | 最初に試すこと |
|---|---|---|
| 伝えていない条件をAIが補った | 縦横比が違う、頼んでいない物が背景にある、画風が違う | 6項目のうち空いている項目を書き足して作り直す |
| 詰め込みすぎて一部が反映されない | 主役が小さい、書いた条件の一部が見当たらない | 主役に関係しない条件を削り、主役を先に書く |
| 直すたびに別の部分が崩れる | 文字を直したら色が変わった、背景を直したら主役が変わった | 変える1か所と、残す部分を両方書いて頼む |
練習用の題材:架空の雑貨店のSNS告知画像
ここからは、架空の雑貨店がSNSで秋の新作マグカップを告知する画像を作る場面で練習します。店の人が頭の中に持っているイメージを、下のメモに書き出しました。このメモの内容をすべて伝えられれば、思った絵に近いものが出るはずです。
実際に頼むときに手が止まる原因は、このメモが自分の頭の中にしかないことです。次の節で、メモを6つの項目に分けて依頼文に移します。
【つくりてラボが作った架空の例:店の人の頭の中にあるイメージ】
(「くるみ堂」は架空の店です)
・SNSの正方形の投稿に使う。スマートフォンの画面で見られる
・主役は、からし色の陶器のマグカップ1つ。取っ手は右向き
・マグから湯気が立っている。朝の静かな時間の雰囲気
・明るい色の木のテーブルに置いてあり、背景は白い壁でぼかしてある
・左の窓から柔らかい自然光が入る、写真のような仕上がり
・画面の上に「秋の新作」とだけ文字を入れたい
・マグにロゴや模様は入れない。ほかの商品は写さない
頼む前に決める6項目
メモの内容は、用途、主役、起きていること、場所と背景、画風、固定する条件の6項目に分けられます。最初の5つはOpenAIが挙げる項目と同じ並びで、6つ目の固定する条件は、文字やロゴ、入れたくない物のように、AIに任せたくない部分をまとめたものです。
Googleも、Geminiアプリで画像を作るときのヒントとして、写実的、水彩画、漫画風などの画風を伝えること、被写体が何をしていて背景がどんな場面かを詳しく説明することを挙げています。サービスが違っても、伝える中身に大きな違いはありません。
下の表は、項目ごとに、決めていないと起きやすいことを並べたもので、空いた項目があるまま頼めば、その部分はAIが決めます。どうしても決められない項目は、空けたままにせず「任せる」と自分で書き込んでおいてください。そうすれば、あとで出力を見たときに、ずれの原因がその項目だと分かります。
| 項目 | 決めていないと起きやすいこと | くるみ堂の記入例 |
|---|---|---|
| 用途と縦横比 | 横長で出てきて、SNSの枠に収まらない | SNSの正方形の投稿。縦横比は1対1 |
| 主役 | 主役が小さく、別の物が目立つ | からし色の陶器のマグカップ1つ。画面の中央に大きく |
| 起きていること | 動きのない、説明写真のような絵になる | マグから湯気が立っている |
| 場所と背景 | 頼んでいない店内や人物が背景に入る | 明るい木のテーブル。背景は白い壁でぼかす |
| 画風と光 | イラスト風になる、光が強すぎる | 写真のような仕上がり。左の窓から柔らかい自然光 |
| 固定する条件 | 余計な文字やロゴが入る | 文字は上部に「秋の新作」だけ。ロゴ・模様・ほかの商品は入れない |
依頼文の例:6項目を2つの段落にまとめる
6項目を書き出せたら、次は依頼文にまとめる番です。単語をいくつも並べるより、何のための画像かが分かる文にしたほうが、読み返したときに抜けを見つけやすくなります。OpenAIの手引きは、あいまいな「きれいな光」より「左の窓からの柔らかい自然光」のように具体的に書いたほうが、通常は確実だと説明しています。
縦横比を決める方法は、依頼文に書く方法と、サービスによっては設定画面で選ぶ方法の2つです。OpenAIのヘルプは、ChatGPTではアスペクト比の選択画面で選ぶか、希望する比率をプロンプトに含められると案内しています。どちらの方法でも、正方形などの形は最初の依頼で決めておいてください。あとから比率を変えると、構図ごと作り直しになりやすいからです。
下は、くるみ堂のメモから当サイトが書いた依頼文です。最初の段落に用途、主役、起きていること、場面と画風を、次の段落に固定する条件を置きました。OpenAIの言う1〜3文より長くなりますが、固定する条件を別の段落に分けておくと、あとで条件だけを書き換えやすくなります。
【つくりてラボが作った架空の依頼文】
SNSの正方形の投稿(縦横比1対1)に使う、雑貨店の秋の新作告知の画像を作ってください。主役は、からし色の陶器のマグカップ1つで、画面の中央に大きく置き、湯気が立っている様子にしてください。明るい木のテーブルの上、背景は白い壁でぼかし、左の窓から柔らかい自然光が入る写真のような仕上がりにしてください。
画面の上部に「秋の新作」という文字だけを入れてください。ほかの文字、ロゴ、マグの模様、ほかの商品は入れないでください。
ずれた出力の例:どの項目が原因かを探す
次の説明は、依頼文を短く「秋っぽいマグカップの写真に『秋の新作』と入れて」とだけ書いた場合を想定し、起こりうるずれを当サイトが文章で書いたものです。実際に生成した画像ではありません。
答え合わせを見る前に、ずれ1つずつについて、6項目のどれが原因か、3種類のずれのどれに当たるかを考えてみてください。
【つくりてラボが作った架空の例:ずれた出力の説明】
(AIで生成した画像ではありません。練習用に文章で書いたものです)
ずれ1:横長の画像で、SNSの正方形の枠に入れると左右が切れる
ずれ2:マグは画面の奥で小さく、手前にクッキーと小さな花瓶が並んでいる
ずれ3:マグの色が、からし色ではなく赤茶色になっている
ずれ4:文字が「秋の新作」ではなく一部が崩れた字になり、下に英語の飾り文字も入っている
ずれ5:マグの側面に、どこかの会社のものに見えるロゴが入っている
直し方:変える1か所と、残す部分を両方書く
ずれが5つあっても、1回の頼み直しで全部を直そうとしないでください。OpenAIの手引きは、画像を良くするには小さく的を絞った修正が通常いちばんの近道で、核となる考えを先に固めてから、一度に1つの要素を調整するよう勧めています。直したい点をまとめて伝えると、どの指示が効いてどの指示が崩したのか、あとから切り分けられません。
直す順番は、画像全体に関わるものが先です。縦横比と主役の大きさは、変えると構図ごと作り直しになります。そこで、ずれ1とずれ2は依頼文の6項目を書き足して作り直し、構図が決まってから色、文字、ロゴの順に部分を直していきます。文字を先に整えても、あとで構図を作り直せば、その作業はやり直しになるからです。
部分を直すときに書くのは、変える場所と残す部分の両方です。OpenAIは、既存の画像を編集するときは何を変え何を残すかを明示し、「Xだけを変え、それ以外はまったく同じにする」という形の指示が、多くの場合もっとも分かりやすいとしています。大事な条件を繰り返し書けば、修正のたびに画像が少しずつ離れていくのを防げる、というのもOpenAIの説明です。
ChatGPTでは、選択ツールで画像の一部を囲んで直す方法もあります。ただしOpenAIのヘルプは、選択範囲は必ずしも正確ではなく、選んだ範囲の外にも編集が及ぶ場合があると注意しています。部分を直したあとは、直した場所だけでなく、画像全体を元の画像と見比べてください。
【つくりてラボが作った架空の頼み直しの例(部分を直す段階)】
1回目(色):マグカップの色だけを、からし色(黄色みの強い落ち着いた黄土色)に変えてください。構図、光、背景、文字はそのままにしてください。
2回目(文字):上部の文字だけを直してください。入れる文字は「秋の新作」の4文字だけで、太めのゴシック体、白、上部の中央に置いてください。英語の飾り文字は消し、ほかの文字は入れないでください。マグの色と構図は今のままにしてください。
3回目(ロゴ):マグカップの側面のロゴだけを消し、無地にしてください。マグの色、湯気、文字、背景は今のままにしてください。
答え合わせ:5つのずれの原因と、直ったかの確かめ方
下の表は、当サイトが練習用の出力の説明と依頼メモを照らして作った答え合わせです。自分の見立てと違った行は、どの項目を見落としやすいかの手がかりになります。記入用シートの「出力の問題」と「直した指示」の欄に書き写しておくと、次に画像を頼むとき、最初の依頼文に何を足せばよいかが分かります。
確かめ方の列は、直したあとに見る場所です。直した部分だけを見て終わらせず、前の回で直した部分が崩れていないかも毎回見てください。3種類目のずれ、つまり直すたびに別の部分が崩れる問題は、この確認をしないと気づけません。
| ずれ | 原因の項目 | ずれの種類 | 直す指示 | 直ったかの確かめ方 |
|---|---|---|---|---|
| 1:横長 | 用途と縦横比 | 伝えていない | 縦横比1対1を依頼文に書くか設定で選び、作り直す | SNSの正方形の枠に置き、切れる部分がないか |
| 2:マグが小さく、手前に焼き菓子 | 主役、場所と背景 | 伝えていない | 主役を先に書き、「画面の中央に大きく」「ほかの商品は入れない」と足して作り直す | スマートフォンの画面の大きさで見て、最初に目が行くのがマグか |
| 3:色が赤茶色 | 主役(色の言い方) | 伝えていない | 「秋っぽい」をやめ、色の名前と見え方を書いて色だけを直す | 直したあと、構図と光が前の回と同じか |
| 4:文字が崩れ、英字が追加 | 固定する条件 | 伝えていない | 文字をかぎかっこで囲み、書体・色・位置を指定し、ほかの文字を入れないと書く | 1文字ずつ読み、4文字以外がないか |
| 5:実在の会社に見えるロゴ | 固定する条件 | 伝えていない | ロゴだけを消し、無地にするよう頼む | マグ以外の場所にもロゴや商標に見える形がないか |
文字入りの画像は、短くして1文字ずつ確かめる
告知画像では、店名や日付などの文字を入れたくなります。OpenAIの手引きは、画像の中の文字について、文字をかぎかっこなどの引用符で囲むこと、書体・大きさ・色・位置を指定すること、文字を短くすることを挙げ、例の最後には「ほかの文字は入れない」という指定を置いています。練習の2回目の頼み直しも、この書き方に合わせた例です。
Googleは、Geminiアプリの画像モデルで文字の描画を改善したと説明しています。それでも、Geminiアプリのヘルプは、生成されたものを信頼したり公開・使用したりする前に、自分で検証して慎重に判断するよう求めています。日付や価格のように1文字違うと意味が変わる情報は、画像の中に描かせず、あとから画像編集やデザインのツールで自分で入れるほうが確実です。OpenAIも、文字の多い図解などは必要に応じてデザインツールで仕上げるよう勧めています。
文字が崩れたときに、同じ依頼を何度も繰り返す必要はありません。何度か頼み直しても直らなければ、文字なしの画像を作り、文字は自分で重ねる方法に切り替えてください。どこまでをAIに任せ、どこからを自分で仕上げるかを決めておくと、同じ依頼を繰り返す時間が減ります。
使う前に確かめること:権利、人物、記録
思った絵が出たら、使う前に3つ確かめます。1つ目は、既存の作品や実在の会社のロゴ、商品に似すぎていないかです。Googleは、Geminiで画像を作るときは利用規約が適用され、第三者の著作権やプライバシーの権利を侵害しないよう求めています。OpenAIも、迷ったときは特定のブランドや作品をまねるより、汎用的なデザインを頼むよう勧めています。
2つ目は人物です。実在の人を描かせる場合について、OpenAIは、その人の姿を使う許可を得ているか確かめるよう求めています。店のスタッフやお客さんの写真をもとに画像を作るときは、本人に使い道を伝えてからにしてください。
3つ目は記録です。最初の依頼文と、頼み直した指示を順に残しておくと、同じ店の次の告知画像を作るときに、6項目の記入例をそのまま使い回せます。記入用シートには、6項目、出力の問題、直した指示、残すと書いた部分、使う前の確認の欄を用意しました。仕事や副業で納品する画像の扱いは、利用規約と類似の確かめ方をまとめた関連記事も読んでください。
- 用途と縦横比を、最初の依頼で決めたか
- 主役を1つに絞り、依頼文の最初に書いたか
- 「秋っぽい」「きれいな」を、色の名前や光の向きに言い換えたか
- 入れる文字をかぎかっこで囲み、ほかの文字を入れないと書いたか
- 頼み直しは1回に1か所にし、残す部分も書いたか
- 直したあと、前の回で直した部分が崩れていないか見たか
- 実在の会社のロゴや既存の作品に似た部分がないか
- 日付や価格の文字を、画像の中に描かせず自分で入れたか
独学で続けられる人、スクールで学ぶと進みやすい人
この記事の練習で5つのずれの原因を自分で見分けられ、自分の用途の画像でも6項目と1か所ずつの頼み直しで思った絵に近づけられた人は、独学で続けられます。依頼文と頼み直しの記録がたまると、よく使う条件は型として使い回せます。型の作り方は、プロンプトを再利用する関連記事にまとめました。
スクールを検討してよいのは、出てきた画像のどこがおかしいのかを言葉にできないときです。構図や配色、文字の組み方の基礎がないと、ずれに気づけず、直す指示も書けません。広告や納品物のように、決まった見た目をそろえて何枚も作る必要がある人、画像を生成したあとデザインツールで仕上げる工程まで身につけたい人も、添削を受けられる環境があれば迷う時間を減らせます。
スクールの説明会や無料相談では、「生成した画像を講師が見て、直し方を添削してくれるか」「生成後にデザインツールで仕上げる課題があるか」「商用で使うときの権利の確認を扱うか」を聞いてみてください。同じ生成AIの講座でも、画像生成をどこまで扱うかは講座によって違います。
つくれる作品を、見てみよう。
思い描いた世界が、伝わる一枚に。
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