MAKE IT YOURS · AIツールの使い方
読んで、試して、
自分の学びを選ぼう。
- 014つの文書を開く
- 02資料を区分けする
- 03入力前の確認を埋める
つくりてラボ作成の練習例・記入用シート付き
登録不要の記入用CSV。Excelなどで開いて使えます。
「安全か」を判断する材料は、4つの公式文書にある
「ミリキャンバス 安全性」と調べる人の多くは、提案書や研修資料のたたき台をAIに作らせたいものの、会社の情報を入れてよいかで迷っています。検索上位の記事には「安心して使える」と結論づけるものがあります。ただ、その根拠となる規約の条文まで示している記事はあまり見当たりませんでした。
この記事は、MiriCanvasが「安全」か「危険」かを判定しません。判定するのは、あなたの会社の規程と、あなた自身です。ここで扱うのは、運営会社が公開している利用規約、プライバシーポリシー、AIツール機能規約、ライセンスポリシーと、AIプレゼンテーションのページのよくある質問に何が書かれているかです。文書どうしで説明の粒度が違う箇所は、違うまま並べています。
読み終えたら、自分が入れたい資料を「入れる・加工してから入れる・入れない」に分け、最後の確認リストを埋めてから試してください。確認リストは、MiriCanvas以外のAIスライドツールにもそのまま使える形にしました。
どの文書に何が書かれているか
MiriCanvasの規約類はヘルプセンターの「運営ポリシー」にまとまっています。利用規約の第1条は、プライバシーポリシー、ライセンスポリシー、ミリキャンバス・AIツール機能規約を追加文書として含むと定めています。AI機能を使う人が読む文書は、利用規約だけでは足りません。
利用規約の第26条には、紛争の管轄裁判所は運営会社の所在地を管轄する裁判所とし、韓国法を準拠法とすることが書かれています。プライバシーポリシーも、文中の個人情報保護法は大韓民国の法律を指すと明記しています。日本の法律を前提に読むと食い違う箇所が出てくるため、社内の法務や情報システムの担当者に見てもらう場合は、この前提を最初に伝えてください。
| 文書 | 施行日・更新の表示 | この記事で見た内容 |
|---|---|---|
| 利用規約 | 施行日2026年5月17日 | 入力データの保存、ユーザーデザインの掲載、禁止行為、準拠法 |
| プライバシーポリシー | 施行日2026年9月15日 | 集める個人情報、保有期間、委託先、国外移転、権利の行使方法 |
| ミリキャンバス・AIツール機能規約 | 施行日2024年5月26日 | AIに入れてはいけない情報、AI成果物の権利、技術パートナーへの共有 |
| ライセンスポリシー | ヘルプセンターで公開 | 作ったデザインの使ってよい範囲と禁止される使い方 |
| AIプレゼンテーションのページ | よくある質問 | 入力データをAIモデルの学習に使わないという説明、ビジネス用途での利用 |
入力したデータはAIの学習に使われるか
AIプレゼンテーションのページのよくある質問は、会社の資料や社内情報を入力しても安全かという問いに対し、入力したテキストやアップロードしたデータをAIモデルの学習に使用することはないと答えています。AIツール機能規約の第7条にも「当社はAI学習用にユーザー入力データを使用していません」と書かれていました。
同じ第7条には続きがあります。一部のAI製品は技術パートナーの技術で提供されていて、AIツールへの入力は「OpenAI、LLCのような技術パートナーと共有」されることに同意したものとされます。技術パートナーがユーザー入力データを自社サービスの改善に使う場合があること、入力に含まれる個人データが米国のOpenAI、LLCに送信されることも、この条文に書かれています。「学習に使わない」という説明の主語は運営会社であり、技術パートナー側の扱いは別に書かれている点を押さえておいてください。
利用規約の第13条には、会員が入力するデータとユーザーデザインを、サービスの品質改善や性能向上などの目的で運営会社が保存することを許可する、という項目があります。AIツール機能規約の第4条も、ユーザー入力データとAI成果物を、運営会社がサービスのマーケティングと改善に使う権限を付与すると定めています。学習に使わないことと、保存やマーケティングに使う権限を与えることは、文書上は別々の項目です。
作ったデザインが掲載される可能性と、公開リンクの設定
利用規約の第13条第10項には、会員が作ったユーザーデザインを、運営会社が使用事例の共有を目的としてウェブサイトやソーシャルメディアなどに掲載することを許可する、と書かれています。この項目に、掲載を断る方法の説明は付いていませんでした。社名や取引先名が入ったスライドを作る人は、この条文を社内の担当者に見せてから使い始めてください。
共有の設定も確認が必要です。AIプレゼンテーションのかんたんガイドには、「共有」>「公開する」>「詳細オプション」から「パスワードを使用」をオンにすると、ウェブ上でスライドショーを見られるURLをパスワード付きで共有できると案内されています。社外に見せるときは、公開リンクを誰が開けるかを決めてから設定してください。
運営会社が内容を外部に出す場面は、ほかにも規約に書かれています。AIツール機能規約の第4条第7項によると、入力データやAI成果物が違法である、または規約に違反すると主張された場合、運営会社は法執行機関やその他の政府機関に該当する内容を公開できます。どの条件で内容が外に出るのかも、社内の担当者へ渡す材料に入れておいてください。
AIに入れないよう求められている情報
AIツール機能規約の第4条第3項は、AIツールに入力するデータに、人種、出身国または民族、政治的見解、宗教または哲学的信念、労働組合加入の有無、健康データ、性生活または性的趣向に関するデータを含む個人情報を入力しないことに同意する、と定めています。社員アンケートの自由記述や面談記録、健康診断に関わる資料は、この項目に当たる情報を含むことがあります。
この条文は「入れないことに同意する」と書かれていて、ユーザー側の約束として定められています。入力した内容をツールが自動で止めてくれるかどうかは、公式の文書では確認できませんでした。資料を貼り付ける前に、自分の目で該当する情報を探して消す作業が必要です。
取引先の担当者名や連絡先のような一般的な個人情報は、この条文の列挙には入っていません。ただし第7条は、技術パートナーに共有される入力データに個人情報が含まれる場合、プライバシーポリシーに従って処理されることに同意したものとみなすと定めています。列挙にないから入れてよいと読まず、社内規程の区分に合わせて入れるかどうかを決めてください。
プライバシーポリシーで確かめたいこと
プライバシーポリシーの第1条には、会員登録の情報、決済の情報、問い合わせの内容などの処理目的と保有期間が表で書かれています。会員サービスの運営に使う情報は「退会申請日から最長5日以内に削除」、問い合わせの内容は問い合わせ処理後3年間の保有とされています。外部のAIアシスタントと連携する「AIコネクター」の項目もあり、リクエスト内容(プロンプト、添付画像・ファイル等)を連携解除まで扱い、処理記録を6か月保管すると書かれていました。
第7条の国外移転の項目には、問い合わせ窓口のZendesk、会員登録時のボット判定に使うhCaptchaの運営会社、連携を選んだ外部AIアシスタントの運営事業者が並んでいます。AIツール機能規約に書かれているOpenAIの名前は、この項目には見当たりませんでした。入力データの行き先を確かめるときは、プライバシーポリシーとAIツール機能規約の両方を読んでください。
第8条には、内部管理計画の策定、アクセス権限の管理、個人情報の暗号化、アクセス記録の保管などの安全管理措置が並んでいます。第11条では、自分の個人情報の閲覧、訂正、削除、処理停止などを求められること、請求を受けた日から10日以内に回答することが書かれています。第13条には、日本の相談先として個人情報保護委員会の連絡先も載っていました。
第10条には、ウェブやアプリの利用履歴などの行動情報を、カスタマイズ広告の提供や広告成果の分析のために、Google Ads、Meta、Yahoo! JAPANなどの事業者へ提供すると書かれています。提供先での扱いは提供日から14ヶ月後に破棄とされていて、ブラウザのクッキー設定で広告を一括でブロックする方法も同じ条文で案内されていました。会社のパソコンで使う場合は、情報システム部門のブラウザ設定の方針とも照らしてください。
AIで作ったスライドの権利と、禁止されている使い方
AIツール機能規約の第4条は、ユーザーが入力データとAI成果物について法的に許される範囲で著作権と所有権を持ち、運営会社は著作所有権を主張しないと定めています。同じ条文には、AI成果物の権利の帰属は法令の制定や改正で変わる可能性があるとも書かれていました。第5条は、個人的および商業的な目的でAI成果物を使えるとしたうえで、共有や掲示の際にAIが生成したものであることを明確に表示するよう求めています。
第3条には、AI成果物を使ってはいけない目的が13項目並んでいます。著作権法や商標法、肖像権などを侵害しない、他人を害する目的で偽りの情報を含むコンテンツを作らない、医学的助言や医学的結果の解釈を示す目的で使わない、といった項目です。第6条では、運営会社はAI成果物の正確性や完全性を保証しないと書かれています。
利用規約の第10条第8項の禁止行為には「提供される『サービス』を私的目的ではなく公共の場所で公開したり、営利目的で利用する行為」という文言があります。第13条第5項にも、事前承諾なしにサービスを利用して営業活動を行えないという項目がありました。一方で、AIプレゼンテーションのよくある質問は、AIで作成した資料をビジネス用途で問題なく使えると答えています。業務でどこまで使えるかの線引きは、文書の文言だけでは読み切れないため、迷う場合はヘルプセンターへ問い合わせて回答を記録に残してください。
| 確認したいこと | 書かれている場所 | 書かれている内容(要約) |
|---|---|---|
| AI成果物の著作権・所有権 | AIツール機能規約 第4条 | 法的に許される範囲でユーザーが保有。運営会社は著作所有権を主張しない |
| AI生成であることの表示 | AIツール機能規約 第4条・第5条 | 人が作った著作物と誤認される場合はAI生成と知らせる。共有時に明確に表示 |
| 正確性の保証 | AIツール機能規約 第6条 | 正確性・完全性・信頼性を保証しない |
| 販売・再配布 | 商業用目的のQ&A、ライセンスポリシー第9条 | 販売目的の商品製作や、デザインをサンプルにした受注販売は禁止 |
| ロゴ・商標への使用 | ライセンスポリシー第9条 | 商標登録などが必要なロゴ、BI/CI、商標への使用は禁止 |
よくある思い込みを、文書の文言で確かめる
1つ目は「学習に使わないと書いてあるから、何を入れても問題ない」という思い込みです。ここまで見たとおり、学習に使わないという説明とは別に、入力データの保存、技術パートナーとの共有、入れてはいけない情報の一覧が、それぞれ別の条文に書かれています。1つの説明だけで判断せず、4つの文書を並べて読んでください。
2つ目は「無料プランなら規約は関係ない」という思い込みです。ヘルプの料金プランとライセンスについてのよくある質問では、ライセンス契約はFree、Pro、Enterpriseのすべての料金プランに等しく適用されると回答しています。利用規約の第1条も、会員だけでなく訪問者や非会員を含むユーザーに適用されると定めていました。
3つ目は「一度読めば済む」という思い込みです。利用規約の第2条によると、変更後の規約は適用日の7日前までに告知され、ユーザーに不利な内容を含む場合は少なくとも30日前に公示されます。変更後もサービスを使い続けた場合は、変更に同意したものとみなされます。社内でツールの利用を認めてもらったあとも、施行日の表示を定期的に見直す必要があります。
会社のデータをAIスライドツールに入れる前の確認リスト
ここからは、MiriCanvasに限らず、AIでスライドを作るツール全般に使える手順です。まず、入れたい資料を1つずつ書き出し、社内規程での区分と、個人情報や要配慮情報の有無を横に書きます。そのうえで「そのまま入れる」「伏せ字や架空の値に置き換えてから入れる」「入れない」のどれにするかを決めます。
下の例は、つくりてラボが作った架空の社内資料の仕分けです。実在の会社の資料ではありません。自分の資料で試す前に、この例で「どこを加工すれば入れられるか」を考える練習をしてください。
練習の目安として、会社名・人名・金額・日付の4種類を置き換えの対象に入れておくと、置き換え漏れを見つけやすくなります。置き換えた値の対応表はAIツールには入れず、手元のファイルにだけ残してください。
【つくりてラボが作った架空の例】
資料A:新人研修の進め方メモ(社名・講師名あり)→ 社名を「A社」、講師名を「講師1」に置き換えてから入れる
資料B:取引先への提案書の下書き(取引先名・見積額あり)→ 取引先名と金額を架空の値に置き換えてから入れる
資料C:社員の面談記録(健康状態の記述あり)→ 入れない(AIツール機能規約 第4条第3項の項目に当たる情報を含むため)
資料D:公開済みの会社案内パンフレットの文章 → そのまま入れる候補(社内規程の区分を確認してから)
- 会社のAI利用ルールで、そのツールが使用を認められているか確認した
- 利用規約・プライバシーポリシー・AI機能の規約を開き、確認日を記録した
- 入力データが技術パートナーと共有されるか、学習や改善に使われるかの記載を読んだ
- 資料から人名・社名・金額・日付・要配慮情報を探し、入れない・置き換えるを決めた
- 置き換えた値の対応表をツールに入れず手元に残した
- 作ったスライドの共有範囲(公開リンク・パスワード)を決めた
- 社外に出すときのAI生成の表示方法を決めた
- 生成された数字・日付・固有名詞を元の資料と照らした
アカウントを作る前に決めておくこと
MiriCanvasのヘルプにある、無料で使えるかについてのよくある質問の回答では、企業・学校・団体の業務で使う場合、所属先のドメインのメールアドレスで登録することを勧めています。個人のメールアドレスで登録すると、異動や退職のときにアカウントを引き継げず、データを使えなくなるおそれがあるとも書かれていました。
料金プランはワークスペース単位で適用され、1つのアカウントで複数のワークスペースを作れることも同じページにあります。仕事用と個人用を分けたい人は、登録前にどのメールアドレスとワークスペースを使うかを決めてください。
文書を読んだら、架空の資料で1本作る。
学習に使わないという説明、技術パートナーへの共有、保存と掲載の許可、入れてはいけない情報の一覧。MiriCanvasの文書には、これらが別々の場所に書かれています。社内の担当者に相談するときは、この記事の表と条文の番号をそのまま渡してください。
規約類は改定されることがあり、今回見た利用規約とプライバシーポリシーも2026年に改定されたものです。使い始める日と、社外にスライドを出す日には、リンク先の施行日が変わっていないかを確かめてください。
当サイトの詳細ページでは、無料プランの範囲と注意点を出典つきでまとめています。架空の資料で1本作り、確認リストが埋まってから自分の資料で試してください。
MiriCanvasの詳細を見る →4つの文書を開く → 資料を仕分ける → 架空の資料で試す
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この記事で取り上げたスクール・ツール
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