MAKE IT YOURS · 動画編集の活用事例

読んで、試して、
自分の学びを選ぼう。

  1. 01届けたい1本を選ぶ
  2. 02最初の30秒を作る
  3. 03見せる前に確かめる

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その1本で、泣く人がいる。動画編集で届けられるもの

動画編集を覚えると、披露宴で両親に見せる生い立ちムービーや、家族で見返す子どもの成長記録を自分の手で作れるようになります。この記事は、動画編集を学ぼうか迷っている初心者に向けて書きました。覚えた技能で誰にどんな1本を届けられるかを、6つの場面で具体的に示します。

事例はどれも、つくりてラボが作った架空の場面です。実在の人物や受講生の作品ではありません。載せている画像もAIで制作したイメージです。

各事例には、使う編集技能を○で示した表と、最初の30秒をどの順番で作るかの練習手順を付けました。記事の最後には、6つの事例と6つの技能の対応を1枚の表にまとめています。読み終えたら、自分が作りたい1本を1つ選び、その最初の30秒から練習を始めてください。

6つの事例で使う、6つの編集技能

技能の名前が分からないまま事例を読むと、表の○が何を指すのかがつかめません。先に、この記事で使う6つの言葉の意味を決めておきます。

6つのうち、最初に覚えるのはカットと書き出しです。この2つがあれば、撮った動画を短くして人に渡すところまでは進めます。テロップと音量はその次で、写真の動きと色は素材に古い写真や暗い映像が混ざったときに必要になります。

6つの事例で使う、6つの編集技能
編集技能この記事での意味
カット動画の要らない部分を切り、残した部分を並べる。写真なら1枚ごとの表示時間を決める
テロップ画面に文字を載せる。名前、日付、字幕など
BGMと音量音楽を敷き、話し声や現場の音との大きさの釣り合いを取る
写真の動き静止画にゆっくり寄る・横に流すなどの動きを付ける
明るさや色味を整え、別々に撮った素材の見た目をそろえる
書き出し編集した内容を、再生する場所に合った形式のファイルにする

事例1 披露宴の生い立ちムービー:両親が子どもの頃の写真を見上げる

ここで置くのは、お色直しの間に会場の照明が落ち、スクリーンに新郎新婦の赤ちゃんの頃の写真が映る架空の場面です。見せる相手は両親と、ふたりの子ども時代を知らないゲストの両方です。素材はほぼ写真だけで、紙焼きをスキャンした古い写真と、スマホで撮った最近の写真が混ざります。

この1本で手間がかかるのは、古い写真と新しい写真の見た目をそろえる作業と、写真1枚ごとの表示時間の配分です。テロップには年齢と短い一言を入れ、会場の後ろの席からでも読める大きさにします。流す時間の長さと、持ち込めるファイルの形式は式場の進行で決まります。作り始める前に式場へ確認してください。

披露宴会場のスクリーンに新郎新婦の子どもの頃の写真が映り、両親がハンカチで目元を押さえている場面
事例1のイメージ:披露宴で生い立ちムービーを流す場面。AIで制作したイメージです。実在の人物・作品・受講生の成果ではありません。
【最初の30秒の練習順(つくりてラボが作った架空の構成例)】
1. 写真を5枚だけ選ぶ(生まれた日、1歳、入園、小学校の入学式、中学の部活)
2. 1枚5秒で並べ、冒頭5秒にタイトル「ふたりのこれまで」を置く
3. 各写真に年齢のテロップを入れ、スマホを腕の長さに離して読めるか確かめる
4. 写真ごとに顔へ寄る動きを付ける。5枚すべて同じ速さにそろえる
5. 曲の最初の30秒を置き、5枚目が切り替わる位置を曲のフレーズの切れ目に合わせる
6. いったん書き出し、テレビかパソコンの大きい画面で通して見る
事例1 披露宴の生い立ちムービー:両親が子どもの頃の写真を見上げる
編集技能使うこの1本での使いどころ
カット写真1枚の表示時間を決め、曲の区切りで場面を替える
テロップ年齢と一言。後ろの席から読める大きさにする
BGMと音量曲の切れ目に章の切り替えを合わせる。会場の音響で音が割れない音量に
写真の動き顔に向かってゆっくり寄る動きで、静止画に時間の流れを出す
黄ばんだ紙焼き写真と最近の写真の色味を近づける
書き出し式場が指定する形式と画面の縦横比で書き出し、実機で再生を試す

事例2 子どもの成長ストーリー:家族のテレビで初めて歩いた日を見返す

入学の前の夜に、家族でテレビを囲んで初めて歩いた日の映像を見返す場面です。スマホの中には数年分の短い動画が何百本もたまっていて、撮った本人も全部は覚えていません。この事例で最初に手を動かすのは、編集より前の「選ぶ」作業です。

子どもの声や笑い声は、この1本でいちばん残したい音です。BGMを入れるなら、声が聞こえる場面だけ音楽を下げる操作を覚えましょう。見るのが家族だけなら、テロップは日付と年齢くらいで足ります。色の調整は後回しでかまいません。通して見て、気になった場面があればそこだけ整えます。

夜のリビングで家族3人がソファに並び、テレビに映る赤ちゃんのよちよち歩きの映像を見て笑っている場面
事例2のイメージ:家族で成長ムービーを見返す場面。AIで制作したイメージです。実在の人物・作品・受講生の成果ではありません。
【最初の30秒の練習順(つくりてラボが作った架空の構成例)】
1. 同じ月に撮った動画を3本だけ選ぶ(例:つかまり立ち、1歩目、拍手)
2. それぞれ、いちばん動きのある8〜10秒だけを残してつなぐ
3. 1本目の頭に「1歳0か月」のテロップを入れる
4. BGMを敷き、子どもの声が入る2か所だけ音楽の音量を下げる
5. 書き出してスマホで再生し、声が音楽に埋もれていないか聞き直す
事例2 子どもの成長ストーリー:家族のテレビで初めて歩いた日を見返す
編集技能使うこの1本での使いどころ
カット長い動画から、笑った瞬間や歩き出した瞬間の数秒だけを切り出す
テロップ日付と年齢だけを小さく入れる
BGMと音量子どもの声が入る場面だけBGMを下げ、声を聞こえるようにする
写真の動き動画の合間に入れる写真を、ゆっくり動かしてつなぐ
この1本ではなくても作れる
書き出しテレビで見る用と、祖父母へ送る用の軽いファイルを分けて書き出す

事例3 両親の銀婚式:食事会の壁に25年前の家族写真を映す

きょうだいで相談して、両親の結婚25年の食事会で流す1本を作る場面を想定します。素材は、実家のアルバムからこっそり借りた写真と、親戚に頼んで撮ってもらった短いお祝いのメッセージ動画です。

難しさは2つあります。1つは、退色したフィルム写真の色を見やすく整えること。もう1つは、親戚のメッセージ動画の声の大きさが1本ずつ違うことです。声の大きさをそろえないと、ある人の声だけが聞き取れず、見ている側が身を乗り出すことになります。店のプロジェクターやテレビにつないで再生できるかは、当日より前に店へ確認しておきます。

和室の食事会で、壁に映した若い頃の家族写真を見て、母親が両手で口元を押さえて驚いている場面
事例3のイメージ:銀婚式の食事会で思い出の写真を映す場面。AIで制作したイメージです。実在の人物・作品・受講生の成果ではありません。
【最初の30秒の練習順(つくりてラボが作った架空の構成例)】
1. 結婚した年の写真を2枚、今の写真を1枚選ぶ
2. 冒頭に「1年目」「25年目」の2つのテロップを用意する
3. 写真3枚を1枚5秒で並べ、昔の2枚の色味を整えて、今の写真と続けて見ても違和感がないか確かめる
4. 親戚のメッセージ動画を1本だけ続けて入れ、言い直しを切って15秒に収める
5. メッセージの声とBGMの大きさを比べ、声が聞き取れるところまで音楽を下げる
事例3 両親の銀婚式:食事会の壁に25年前の家族写真を映す
編集技能使うこの1本での使いどころ
カットメッセージ動画の言い直しや無音の間を切る
テロップ年号と出来事、メッセージを話す人の名前
BGMと音量メッセージの声の大きさを1本ずつそろえ、その間だけBGMを下げる
写真の動き昔の写真に、ゆっくり寄る・横に流す動きを付ける
退色して赤っぽくなったフィルム写真を見やすく整える
書き出し会場で再生する機器に合わせた形式で書き出し、事前に試写する

事例4 発表会・部活のハイライト:本番の3分を、みんなで見返す

ダンス教室の発表会や部活の大会で客席から撮った長い映像を、数分にまとめます。打ち上げで、出演した子どもたちと見返す場面です。ここでは音楽を新しく足さず、本番で流れた音をそのまま使う形を想定します。

1時間を超える映像から見せ場を選び、演目の頭と終わりを音の区切りで切るのがこの1本の中心です。ステージの照明で肌の色が青や赤に寄ることがあるので、色の調整も使います。自分の子ども以外の出演者も映るため、テロップに名前を出すか、どこまで共有するかは主催者と保護者の間で決めてから作業します。

体育館でノートパソコンを囲み、ダンス発表会の映像を見た子どもたちが画面を指さして笑っている場面
事例4のイメージ:発表会のハイライト動画をみんなで見る場面。AIで制作したイメージです。実在の人物・作品・受講生の成果ではありません。
【最初の30秒の練習順(つくりてラボが作った架空の構成例)】
1. 1演目だけを選び、始まりと終わりの位置に印を付ける
2. その中から、決めのポーズの前後10秒を3か所切り出す
3. 3つのつなぎ目が、曲のリズムの切れ目にかかるよう位置を調整する
4. 冒頭に演目名と日付を入れる
5. 色を1か所だけ整え、整える前と後を並べて見比べる
事例4 発表会・部活のハイライト:本番の3分を、みんなで見返す
編集技能使うこの1本での使いどころ
カット長い映像から見せ場を選び、演目の区切りを音の切れ目で切る
テロップ演目名と日付。出演者の名前は出してよいか確認してから
BGMと音量本番の音を使い、拍手で急に大きくなる部分をならす
写真の動きこの1本ではなくても作れる
ステージ照明で青や赤に寄った肌の色を戻す
書き出し見る人の範囲に合わせて、共有の方法と画質を決める

事例5 お店のSNS用ショート動画:縦の画面で一杯のラテを見せる

知り合いのカフェから、新メニューを紹介する短い縦型動画を頼まれた場面です。見る人はスマホで画面を次々に送っていくので、最初の数秒で何の動画かが伝わる構成にします。音を消したまま見る人もいるため、字幕だけで内容が分かるようにしておきます。

ほかの5つの事例と違い、これはお店の宣伝です。家族や仲間内で見る動画とは、音楽の手続きの考え方が変わります(音楽と写真の節で扱います)。店内のお客さんが映り込まないように撮る位置を決めることも、編集の前の段取りに含まれます。

カフェのカウンターでラテアートを注ぐ店員を、手持ちの撮影用スタビライザーに付けたスマホで撮っている場面
事例5のイメージ:お店の紹介用ショート動画を撮る場面。AIで制作したイメージです。実在の人物・作品・受講生の成果ではありません。
【最初の30秒の練習順(つくりてラボが作った架空の構成例)】
1. 縦型で、注ぐ手元・カップを置く・湯気の3カットを撮る
2. 最初の2秒に、いちばん目を引くカット(ラテアートが浮かぶ瞬間)を置く
3. 商品名のテロップを入れ、音を消して再生しても内容が分かるか見る
4. 飲み物の色を整え、実物と見比べる
5. 縦型で書き出し、投稿前の確認画面で文字がボタンに重ならないか確かめる
事例5 お店のSNS用ショート動画:縦の画面で一杯のラテを見せる
編集技能使うこの1本での使いどころ
カット1カット1〜2秒のテンポで、注ぐ・置く・飲むを順に見せる
テロップ音を消しても分かるよう、商品名と一言を画面の中央付近に置く
BGMと音量使える音楽の条件を確かめてから入れる。注ぐ音など現場の音も残す
写真の動きこの1本ではなくても作れる
料理や飲み物の色が実物に近く見えるように整える
書き出し縦型の比率で書き出し、投稿先の画面で文字が隠れないか確かめる

事例6 地域の祭りの記録:来年の担い手に、今年の踊りを残す

町内会から「今年の祭りを記録して、来年踊りを覚える人が見られるようにしてほしい」と頼まれた場面を考えます。この1本は、見て泣く人より、見て覚える人のための動画です。踊りの手順が途切れずに見えること、日付と場所と演目が後から分かることを優先します。

夜の屋外は暗く、提灯の光で色が転びやすい条件です。太鼓の音は大きく、録音が割れることもあります。昔の祭りの写真を町内会から借りて差し込むなら、写真の動きも使います。沿道の見物客が大きく映る場面は、公開の範囲を町内会と決めてから使うかどうか判断します。

提灯の並ぶ夜の祭りで踊りの列を撮りながら、屋外のテーブルでノートパソコンの編集画面を地域の人たちがのぞき込んでいる場面
事例6のイメージ:地域の祭りを撮って、その場で見返す場面。AIで制作したイメージです。実在の人物・作品・受講生の成果ではありません。
【最初の30秒の練習順(つくりてラボが作った架空の構成例)】
1. 踊りの列が正面を通る30秒を、途中で切らずに1本選ぶ
2. 冒頭に日付・場所・演目名のテロップを入れる
3. 太鼓の音が割れている部分の音量を下げ、踊りの掛け声が聞こえるか確かめる
4. 夜の赤っぽい色を整え、衣装の柄が見分けられるかを見る
5. 保存用と配布用の2種類で書き出し、配布用がスマホで再生できるか試す
事例6 地域の祭りの記録:来年の担い手に、今年の踊りを残す
編集技能使うこの1本での使いどころ
カット踊りの手順が途切れないよう、長回しを基本に区切る
テロップ日付・場所・演目名。担い手の名前は本人の了解を取ってから
BGMと音量音楽は足さず現場の音を使う。割れた太鼓の音を下げる
写真の動き昔の祭りの写真を、年代順にゆっくり流す
提灯の光で赤く寄った夜の映像を見やすく整える
書き出し保存用の高画質版と、配る用の軽いファイルを分ける

作る前に確かめる:音楽・写真・映っている人

6つの事例のうち、手続きが要るかどうかが最も分かれるのは音楽です。2026年9月25日に、JASRACの公式ページで利用者向けの案内を確認しました。その案内では、結婚式で流すプロフィールビデオの製作は音楽の利用例として挙がっています。新郎新婦など個人でも手続きができること、手続きは製作前に行うことも書かれています。市販の音源を使う場合は、日本レコード協会の許諾も別に要るという説明でした。

YouTubeなど、JASRACと契約している動画投稿サービスについては、一定の範囲内なら管理楽曲を含む動画を手続きなしで投稿できるとJASRACは案内しています。ただし、特定の企業や商品、サービスを宣伝する動画には、あらかじめ「広告目的複製」の手続きが必要とされています。観客を招いて発表会などを主催し、その様子を投稿する場合も、あらかじめ演奏の手続きが必要とされています。事例5のようなお店の動画は宣伝にあたるため、音楽を入れる前にこのページを読んでください。市販のCDやダウンロードした音源を使うなら、ここでも著作権とは別の許諾が必要とされています。

家族だけで見る場合については、文化庁の著作権テキスト(令和8年度版)が「私的使用のための複製」の条件を示しています。個人的に、または家庭内など限られた範囲で使うこと、仕事での利用は対象外であること、使う本人が複製することなどです。親戚の集まりで流す、データを配る、ネットに上げるといった使い方がこの範囲に入るかどうかを、この記事では判断しません。迷ったら、JASRACなど権利者側の窓口に問い合わせてください。

写真にも権利があります。同じテキストは、写真の著作物の例として肖像写真や記録写真を挙げています。写真館で撮ってもらった写真なら、撮影者の権利が関わる可能性もあるということです。映っている人の肖像権について、テキストは法律で定めた権利ではなく判例で確立した権利だと説明しています。発表会のほかの出演者、祭りの見物客、お店のお客さんが映る映像は、公開する前に、映っている本人や主催者と公開の範囲を決めておきましょう。

スマホと独学で作れる事例、添削があると進みやすい事例

6つのうち、家族や仲間内で見る事例の多くは、スマホの編集アプリと独学で最後まで作れます。カット・テロップ・音量・書き出しが使えるアプリなら、この記事の練習手順はそのまま進められます。家族のための1本を作りたいだけなら、スクールに通う必要はありません。

一方で、人に見られることを前提に何本も作る事例では、自分では気づけない癖が残りやすくなります。テロップが読みにくい、音量が場面ごとにばらつく、最初の数秒で何の動画か伝わらない、といった点です。このような指摘を受けて直す練習をしたいなら、課題を添削してもらえる学び方が合っています。スクールを比べるときは、添削の回数と、質問できる期間を確かめてください。

スマホと独学で作れる事例、添削があると進みやすい事例
事例スマホと独学で作れる条件添削があると進みやすい場面
披露宴の生い立ちムービー式場の形式と長さの指定が分かっていて、写真中心で作る会場の大きな画面で見たときの文字の大きさや、構成の流れを第三者に見てほしいとき
子どもの成長ストーリー家族だけで見るほとんどない。家族の反応を見て自分で直せる
両親の銀婚式食事会で一度流すメッセージ動画の音量をそろえるのに何度も失敗するとき
発表会・部活のハイライト出演者と保護者だけで見る長い映像から見せ場を選ぶ判断に自信がないとき
お店のSNS用ショート動画1本だけ試しに作る継続して投稿し、構成や文字の出し方を毎回直したいとき
地域の祭りの記録町内会の中で見る長い記録を、見る人が迷わない章立てにまとめたいとき

技能×事例の対応表:最初に練習する技能を決める

最後に、6つの事例と6つの技能の対応を1枚にまとめます。各事例の節の表で○を付けた技能と同じ内容です。

6つの事例すべてに○が付いているのは、カット・テロップ・書き出しです。作りたい1本が決まっていないなら、この3つから練習を始めると、どの事例にも進めます。作りたい1本が決まっているなら、その列の○を上から順に、各事例の「最初の30秒の練習順」で試してください。

技能×事例の対応表:最初に練習する技能を決める
編集技能披露宴の生い立ちムービー子どもの成長ストーリー両親の銀婚式発表会・部活のハイライトお店のSNS用ショート動画地域の祭りの記録
カット
テロップ
BGMと音量
写真の動き
書き出し

つくれる作品を、見てみよう。

この感動を、一本の映像に。

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